【家族が気づくサイン】認知症の初期症状とは?見逃さないために知っておきたいこと
認知症の「初期症状」は日常の中にひそんでいる
「最近ちょっと物忘れが多くなったかも…」「話がかみ合わなくなってきた」
そんな何気ない違和感が、実は認知症の初期症状かもしれません。
認知症は、早期発見・早期対応がとても大切な病気です。進行をゆるやかにすることも可能なので、「歳のせい」と見過ごさないことが重要です。
この記事では、認知症の初期症状について、専門的すぎない言葉でわかりやすく解説します。ご家族や身近な人に気になる様子がある方は、ぜひチェックしてみてください。
認知症の初期症状|よくある10のサイン
1. 最近の出来事を忘れる
たとえば「今日の夕食を食べたかどうか覚えていない」など、体験そのものを忘れてしまうのが特徴です。昔の記憶はしっかりしていても、最近のことを何度も尋ねる場合は要注意です。
2. 時間や場所があいまいになる
今が「何月何日か」「どこにいるのか」がわからなくなることがあります。いつも通っているスーパーで迷ってしまうことも。
3. 慣れた作業に時間がかかる
料理や掃除など、いつもやっていたことがうまくできなくなることがあります。「調味料を入れる順番を忘れる」などの変化に気づくかもしれません。
4. 言葉がうまく出てこない
「アレ」「それ」で済ませてしまうことが増えたり、物の名前を思い出せなくなったりします。会話がかみ合わなくなることもあります。
5. 財布や鍵などをよくなくす
物の置き場所を忘れて、「盗まれた」と疑ってしまうこともあります。これは記憶障害と判断力の低下が組み合わさって起きる症状です。
6. 判断力や理解力が落ちる
天気に合わない服を着たり、騙されやすくなったりするケースがあります。冷静な判断ができなくなるのも初期症状の一つです。
7. 以前より怒りっぽくなった
些細なことでイライラしたり、感情の起伏が激しくなることもあります。これは本人が不安を感じているサインかもしれません。
8. 人づきあいを避けるようになる
趣味のサークルや友人との交流を避け、引きこもりがちになることも。社会的なつながりが減るのは認知症のリスクにもなります。
9. 同じ話を繰り返す
何度も同じ話をするのは、記憶が保てない状態が進んでいるサインかもしれません。本人は無意識なことが多いです。
10. 意欲がなくなる
家事や外出が面倒になったり、テレビや新聞にも関心がなくなることがあります。無気力な状態が続くときは要注意です。
「歳のせい」との違いはどこ?
加齢による物忘れと認知症の初期症状は似ていますが、忘れ方に違いがあります。
特徴 | 加齢による物忘れ | 認知症の初期症状 |
---|---|---|
忘れる内容 | 一部(名前など) | 体験そのもの |
自覚の有無 | 自分で気づく | 本人は気づきにくい |
進行性 | 進行しない | 徐々に進行する |
家族が「ちょっとおかしいかも?」と感じたら、それは大切なサインかもしれません。
初期症状に気づいたらどうすればいい?
認知症の疑いがあるときは、早めに専門の医療機関へ相談することが大切です。かかりつけ医に相談し、「物忘れ外来」や「認知症専門外来」などで検査を受けましょう。
また、本人にとっても家族にとっても、早めの対策が将来の安心につながります。認知症は決して「絶望的な病気」ではなく、生活を工夫すれば前向きに過ごせます。
まとめ|小さな変化を見逃さないことが大切
認知症の初期症状は、ごく身近な日常の変化として現れます。「なんとなく気になるな…」と思ったら、それはもう第一歩。
家族の見守りと声かけが、早期発見・早期対応につながります。
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